こんにちは、ギャンチュウです。僕は、2024年5月に債務総額1000万円となり、自己破産を申し立てすることとなりました。
今、自己破産の申し立て用に陳述書を書いており、どうして自己破産するに至ったのか、その経緯を見つめ直す機会がありましたので、自分の中での考えをまとめるついでに、ご紹介したいと思います。
学生時代
僕は、大学を卒業して社会人になるまで、ギャンブルとは無縁でした。大学の友人や先輩にはパチンコを打つ人もいましたし、僕の父と兄弟もギャンブルが好きで、競馬、競艇、パチンコを打ちます。でも、僕自身はそこまで興味も持てず、友人に付き合ってゲームセンターでスロットを打ったときも、正直金の無駄だし、何が面白いのか全く分かりませんでした。
パチンコにハマり、キャッシングに手を出す
そんな僕がギャンブルをするようになったのは、就職して地元から離れたことがきっかけです。同僚以外の友人が近くにおらず、休日にすることがなかったため、暇つぶしにパチンコ屋に入り、パチンコを打ってみました。
すると、ビギナーズラックというのが本当にあるのか、2時間ほどで手持ちのお金が2倍になったのです。ここでの勝利が後の破滅につながるとは、このとき思ってもいませんでした。
初めてのパチンコで勝利したことにより調子に乗った僕は、休日の度にパチンコに行くように・・・。当時、親への仕送りと、奨学金の返済で自由に使えるお金が少ないと感じていた僕は、パチンコでの勝利によってお金が増えたという感覚が忘れられず、お小遣い稼ぎのつもりでパチンコを打っていたように思います。
当然、毎回勝てるはずもなく、最初は給料の範囲内で勝負していたのですが、次第に負けることが許せなくなり、勝つまでお金をつぎ込み、結局大負けする。そんな事が続いていくうちに、使ってはいけないお金にまで手を出すようになり、それも負けてしまうと、遂にクレジットカードでキャッシングしてまでパチンコを打つようになっていたのです。
そんなふうに勝ったり負けたりを繰り返しキャッシングしては、翌月の給料と、半年に1回のボーナスで返済する。こんな生活を続けていたため、アラサーにして貯金ゼロでした。そんな中結婚をすることになり、ボーナスで借金を完済したところで、一度パチンコを止めました。
パチンコ熱の再開
結婚してしばらくすると転勤が決まり、地元に戻ることとなりました。そこで、久しぶりに会ったパチンコ好きの友人と、半年ぶりにパチンコを打つことに・・・。これをきっかけに、忘れたはずのパチンコ熱が再燃し、再びパチンコ屋に行くようになりました。この頃の僕は、妻に残業と言いながらパチンコ屋に行っていたり、黙って有休を取ってパチンコを打ったりと、今思い返すと狂っていました。
当時は月3万円のお小遣い制でしたが、独身時代に染みついた金銭感覚が抜けておらず、パチンコに全額つぎ込んでしまうようになっていき、遂に、妻に内緒で持っていたクレジットカードでキャッシングをするまでのめり込んでしまいました。
パチンコからオンラインカジノへ
お小遣いのほとんどを返済に充てるようになってもなお、パチンコを止めることができず、返済してはまた借り入れる・・・。そんな生活を1年ほど続けていたある日、妻から妊娠したことを告げられると同時に、子どもが産まれたらお小遣いを減額すると宣言されたのです。
お小遣いを減額されると、月々の返済ができなくなり、借金していることが妻にバレると思った僕は、なんとかお小遣いを増やす方法はないかと、ポイ活や、副業、仮想通貨など色々と調べていました。そして、行き着いたのが、オンラインカジノ(オンカジ)でした。スマホでできて、パチンコよりも勝ち易いという広告に目を引かれて、さっそく登録して5万円ほど入金してみました。ものの見事にわずか30分で5万円が倍になりました。こうして、オンカジの沼にハマっていったのです。
オンカジの恐ろしいところは、スマホがあればどこでもできてしまう事です。パチンコにハマっていた頃はパチンコ屋に行かなければパチンコを打てないので、基本的には仕事終わりや休日にしか行けず、1日に使える金額にも時間という縛りがありました。
しかし、オンカジでは、1回に賭けられる金額に上限はありますが、パチンコとは比べものにならないくらい高く、一度に100万円以上賭けることも可能でした(もちろんやったことはありませんが・・・)。
加えて、クレジットカードや、ネットバンキングで簡単に入金できてしまう事も借金を加速させる要因の1つだったと思います。
借金がバレて離婚するまで
当時の僕は、クレジットカードの借入可能額=自分の貯金のような感覚で、後先考えずにオンカジへと入金し、返済日にお金がなければキャッシングして返済するという自転車操業を行うようになっていました。
また、オンカジで勝ちたいという気持ちが強く、オンカジプレイヤーが集まるコミュニティに参加して情報収集を行ったり、ネットで攻略法を検索しては自分でもオリジナルの攻略法を考えたりと、どんどん深みにハマっていき、コミュニティで大勝ちしたというプレイヤーの話を聞いては、いつか自分も大勝ちできる!という甘い考えでオンカジをプレイし続けたのです。
一時期は、オリジナルの攻略法が上手くハマり、月に50万円プラスになったこともあり、調子に乗って自分の収支をSNSに投稿していた時期もありました。しかし、コツコツと積み上げていたプラス分が少し減るだけでも許せなかった僕は、攻略法が上手くいかずに少し負けただけで失った分を取り戻そうと無茶な賭け方をしてプラス分どころか大きくマイナスになってしまうことがしょっちゅうでした。
それにもかかわらず、自分の中では大きく勝利したという感覚だけが残り、いつか借金もまとめて返せるという幻想を抱いたまま、借金を繰り返し、気が付けば債務総額は約500万円に膨れ上がっていました。
そして、遂に、クレジットカードの借入上限に達し、返済ができなくなったことで、家に督促状が届いてしまい、妻に借金が発覚したのです。ちょうど子供が生まれて1年経つ頃でした。借金については両親に肩代わりしてもらうこととなりましたが、妻とは離婚することが決定しました。
完済後、再びギャンブルへ
両親の援助により借金を完済した僕でしたが、養育費の支払いや、奨学金の返済、両親への返済などで元々少ない給料が更に少なくなり、加えて、金銭感覚がバグったままだったので、生活費が足りないと感じるようになりました。
そして、今度こそ上手く立ち回ってオンカジで稼ごう、という馬鹿げた考えに至り、再びギャンブルに手を染めてしまったのです。
一人暮らしになったことで、前以上にオンカジをプレイする時間も多くなり、休日も1日中オンカジにログインしていました。アプリで収支もつけ、コミュニティで収支報告も行い、今度こそ上手くやれる・・・。少しくらいなら、借金してもすぐに返せる・・・。そんな考えで、再びクレジットカードで入金してしまいます。
しかし、すぐに熱くなってしまう僕の性格は、やはりギャンブルに向いておらず、コツコツと勝利を積み上げては、一度負けると、一気に取り戻そうとしてしまい、結局大負けする。前回の失敗を何も活かすことなく、同じ事を繰り返し、また、借金が膨れ上がっていきました。
そして、自己破産へ
最初は、生活費の足しにしようと思って再開したオンカジでしたが、そのうち、返済が厳しくなっていき、月々の返済をすると生活できなくなるという状態まで陥りました。この頃には、「今、オンカジを止めると返済ができなくなる・・・」という恐怖で、オンカジをプレイするようになっていました。
仕事中もオンカジ、寝る前にもオンカジ、結局朝までオンカジ・・・。朝昼晩、ひたすらオンカジのスロットをぶん回し続け、酷いときは、右手でパチンコを打ちながら、左手でオンカジ・・・。そのうち、運転中もオンカジをするようになり、離れて暮らす家族と会っている最中も、元妻の目を盗んではオンカジ・・・。完全にオンカジに支配された生活でした。
それでも、「オンカジで勝たなければ返済ができなくなる・・・」、「絶対に勝たないと!」という気持ちで、オンカジを止めることができず、そんなプレッシャーの中ギャンブルして勝てるはずもなく、ひたすら借金だけが膨れ上がっていく恐怖。
そして、離婚から2年が経過する頃には、債務総額が前回と同じ500万に達し、返済しても元本が減らないという絶望感から債務整理を弁護士に相談することとなりました。このとき、父が奨学金の保証人になっているという勘違いから、任意整理以外では両親に又迷惑をかけてしまうと思って、任意整理を依頼することとなりました。
ただ、無事に和解が成立したものの、将来の利息がカットされたのみで、月々の支払額が倍ほどに増加してしまったことで、益々生活が苦しくなってしまいました。
任意整理からしばらくは、保険を解約したりして捻出したお金で支払いをしていたのですが、そのうち、それも尽きてしまい、結局、養育費の支払いと、奨学金の返済、任意整理の返済で給料がなくなり、生活ができなくなりました。
これに焦った僕は、任意整理の対象としていないクレジットカードを家から見つけ出し、それを使って、またオンカジに頼ってしまったのです。もう後戻りはできない・・・。そんな思いでオンカジをプレイして上手くいくはずもなく、任意整理から半年経つ頃には新たに負債を300万円増やし、奨学金も含めて負債総額が1000万円に達したところで、全てのクレジットカードの借り入れ上限に達し、返済も生活もできなくなりました。
なお、末期の時期には、一ヶ月で100万円負けることもあったり、2週間を1000円で過ごさなくてはならなくなったりもしました。
そして、2024年5月に再び債務整理を弁護士に相談し、自己破産するに至りました。
ギャンブルから離れてみて
2024年6月16日現在、全てのギャンブルから離れて1ヶ月が経ちました。
まだ自己破産の手続きが始まっていないので、免責されるのかはわかりません。ただ、この1ヶ月間、心療内科での治療、自助グループへの参加を通じて、ギャンブルをしたいと思う気持ちは全く湧きませんでした。
また、今までは仕事終わりや休日のほとんど全てをギャンブルに費やしていましたが、その時間で筋トレや副業を行いはじめ、肉体的にも精神的にも余裕が生まれました。
僕がギャンブルを始めて約10年、本当に無駄な時間を使ってしまったという後悔の念でいっぱいです。同級生が頑張ってキャリアを積み、家を建てたり、立派な家庭を作っている中、僕には何も残っていません。ただただ、何のスキルアップにもならないパチンコ・オンカジに人生の1/3を使い、お金と時間を捨てました。
今回、この自己破産をきっかけに、完全にギャンブルから離れないと、僕の未来はないと思っています。
僕の犯した過ちがだれかの参考になれば幸いです。
断ギャンブル記録
断ギャンブル36日目!(記録更新中)
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