こんにちは、ギャンチュウです。
常にスマホを触っている、急な残業や休日出勤が増えたなど、家族の中に行動や態度が変わった人はいませんか?浮気や不倫という可能性もありますが、もしかしたらギャンブル依存症かもしれません。
僕自身もギャンブル依存症の当事者で、以前はスマホでオンラインカジノをしたり、休日は1日中パチンコを打ったりしていました。妻に隠れてギャンブルをしていたため、今思い返すと、浮気を疑われても仕方の無い行動をしていたように思います。
ギャンブル依存症は、本人だけでなく家族にも大きな影響を与える深刻な問題です。気付かないうちに、取り返しのつかない状況となるかもしれません。
今回は、家族がギャンブル依存症であるかを見抜くためのサインや、早期発見のためのヒントについてギャンブル依存症当事者の目線から解説し、家族ができる対処法についても解説します。
本記事がギャンブル依存症の早期発見に繋がれば幸いです。
ギャンブル依存症とは?
ギャンブル等依存症とは、ギャンブル等(公営競技、ぱちんこ屋に係る遊戯その他の射幸行為)にのめり込むことにより日常生活又は社会生活に支障が生じている状態をいう。
ギャンブル等依存症対策基本法第2条
傍からみると、なぜそこまでしてギャンブルをするのか、単に意思が弱いだけじゃないか、と思われるかもしれません。
しかし、ギャンブル依存症はWHO(世界保健機関)やアメリカの精神医学界で精神疾患として認められている文字通り病気なんです。
ギャンブル依存症は脳の病気
ギャンブル依存症は、脳の機能異常が原因であると考えられています。
脳には「脳内報酬系」と呼ばれる部位があり、人間が感じる気持ちよさやワクワク感、多幸感などは、この部位の働きによるものです。
ギャンブルによって大勝ちしたときには、脳内報酬系が強く反応して、ドーパミンという快楽物質が大量に作られ、放出されます。このドーパミンが脳内に分泌されることで、快感や喜びを感じることができるのです。
しかし、ギャンブルをやり続けるうちに脳内報酬系が快楽に対して鈍感になり、ギャンブルの勝ちにもだんだん反応しなくなります。こうなると、ギャンブルのみならず、美味しい食事、お酒、性的な行為などの本来は楽しいはずのものも、楽しいと感じられなくなっていくのです。
依存状態になると、自分がしているギャンブルを連想させる何か(パチンコ情報や、競馬情報など)を見たり聞いたりすると、そのときだけ脳の一部が反応して「ギャンブルをしたい」という強い欲求に襲われます。
ところが、この欲求を満たすためにギャンブルをしても、ドーパミンが放出されないので、この欲求が十分に満たされず、どんどんギャンブルがエスカレートしていくのです。
ギャンブル依存症は早期発見が重要
ギャンブル依存症は進行性の病気と言われており、適切な治療を受けないと症状はどんどん進行していきます。そして、元の状態に戻ることはできません。
ギャンブル依存症当事者ができることは、ギャンブル依存症の症状が進行しないように止めることだけです。このため、ギャンブル依存症の症状を進行させないためにも早期発見が重要となります。
ギャンブル依存症のサイン
早期発見が重要とは言ったものの、家族がギャンブル依存症であることを見抜くのは難しいと思います。というのも、ギャンブル依存症当事者は「嘘をつくプロ」と皮肉されるほど、ギャンブルをするために平気で嘘をつき、隠し事をするのが得意だからです。
僕自身もそうだったのですが、細かい設定まで考えて嘘をついていました。しかも、自分でもその嘘を本当だと思い込み、嘘を正当化していたことを覚えています。
僕の場合は、結婚してから3年近く妻にギャンブルしていることはバレず、最終的には借金で首が回らなくなったことにより全てが明るみになりました。自助グループの仲間でも、借金が発覚するまで家族にはギャンブルしていることがバレなかったと語る人が多いです。
では、取り返しがつかない状況となるまで家族はギャンブル依存症であることを見抜けないのか?というとそうではなく、日常生活を送っている中で何かしらの違和感(サイン)があると思います。
ここでは、僕自身の経験や、自助グループの仲間の経験を基にギャンブル依存症のサインについて解説します。
ギャンブルに狂っていた時期を思い返すと、以下に示すような行動をしていました。
- スマホを触っている時間が多い
- スマホの画面を隠す(または隠れてスマホを触っている)
- 残業や休日出勤が増えた
- 羽振りがいい
- イライラしていることが多くなった
- 見知らぬクレジットカードやキャッシュカードを持っている
- 鞄の中に駄菓子がある
- 休みの日に一人で2~3時間外出することが多くなった
- 財布の中に千円札が多い
1つずつ解説していきます。
スマホを触っている時間が多い
僕の場合は、オンラインカジノにのめり込んでいたこともあり、暇さえあればスマホを触っていました。最近は、競馬や競艇などの公営競技もスマホでできるようになりましたので、ギャンブル依存症当事者はスマホを触る時間が多くなりがちです。
単に動画や漫画を見ていたり、ネットサーフィンしているだけという可能性もありますが、何を見ているのかはぐらかされる場合には、浮気かギャンブルを疑った方がいいでしょう。
スマホの画面を隠す(または隠れてスマホを触っている)
僕の場合は、オンラインカジノをしていることに後ろめたさを感じていたため、妻にスマホの画面が見えないように隠してプレイしていました。また、スマホを触りすぎだと注意されることを恐れて、妻の目を盗みながらスマホを触っていたように思います。
自助グループの仲間も、ギャンブルをしていることに後ろめたさを感じている人が多く、ギャンブルをしているときは、スマホの画面を見られないようにしていたようです。
後ろを通る際に隠すような素振りがあれば注意した方がいいかもしれません。
残業や休日出勤が増えた
パチンコやスロット好きのギャンブラーは、パチンコ屋にいかないとパチンコ・スロットが打てません。このため、何かと理由を付けては時間を作り、パチンコ屋に行きます。
僕の場合は、平日は残業だと嘘をつき、土日には休日出勤だと嘘をついてパチンコ屋に行っていました。また、子どもが生まれてからはあまり家を空けるわけにはいかなかったので、黙って有休を取り、パチンコ屋に行っていました。
ギャンブル好きの友人も、よく有休を取ってパチンコ屋に行くと言っていましたので、ギャンブラーのあるあるなのかもしれません。
残業や休日出勤中に電話をしてもなかなか出てくれないのに、LINEなどは返してくれる場合は、パチンコ屋にいる可能性が高いです。
羽振りがいい
僕の場合は、借金していることをバレたくなかったので、逆に買い物や食事の際にはお金を使ってみせていました。ギャンブラーは「クレジットカードの借入可能額=自分の貯金」と考えていますので、お小遣い制だろうとなんだろうと、隠し持っているクレジットカードでお金を召喚します。なので、お小遣い制のはずなのに、あまりお金に困ってなさそうだと感じたら要注意です。
イライラしていることが多くなった
ギャンブル依存症当事者は、ギャンブルができないストレス、ギャンブルで負けたことに対するストレス、借金に対するストレスなど、ギャンブルをしなければ抱えることのない数多くのストレスを抱えています。このため、日常生活における些細なことでも感情が爆発し易いです。
僕も、ギャンブルで負けた後や、借金の返済日が近くなると妻からの小言に対して言い返してしまうことが多かったように思います。
些細なことで喧嘩になり易くなったと感じたら、もしかするとギャンブル関連のイライラが溜まっているのかも知れません。
見知らぬクレジットカードやキャッシュカードを持っている
お小遣い制で家計を管理しているからと言って安心してはいけません。ギャンブル依存症当事者はありとあらゆる手段を使ってお金を作ります。
僕の場合は、独身時代に作っていたクレジットカードとキャッシュカードを隠し持っていました。クレジットカードの明細は電子明細にしていたため自宅に届くこともなく、返済も隠し口座で行っていたため妻には全くバレませんでした。
ただ、カード自体は存在していましたので、財布の中や自室のどこかに見知らぬカードがある場合は、ほぼ確定だと思われます。
鞄の中に駄菓子がある
これはパチンコ・スロットを打つ人に特有のサインです。
パチンコ屋では、出た球を特殊景品と交換することができ、なぜかパチンコ屋の近くにある業者がこの特殊景品を買い取ってくれます。しかし、特殊景品に交換するための最低交換球数というのが決まっており、それに満たない球は貯玉するか駄菓子や飲み物などの景品に交換することとなります。
したがって、鞄の中(もしくは服のポケット)に駄菓子が入っている、ゴミ箱の中に駄菓子の袋が捨てられている、家の中で駄菓子をよく食べているなどの光景を見かけたら、パチンコ屋に行っている可能性があります。
休みの日に一人で2~3時間出かけることが多い
これもパチンコ・スロットを打つ人特有のサインです。
僕の場合は、休日出勤と嘘をついてパチンコ屋に行くことが多かったですが、あまり連発し過ぎると怪しまれると思い、隙を見つけてパチンコ屋に行くこともありました。
例えば、ジムや図書館に行ってくると言って出かけて、パチンコを打つといった感じです。実際に本を借りて帰ったり、シャワーを浴びて帰ったりと行った感を出すことにも余念がありませんでした。
要するに理由を付けて2~3時間出かけることが多い場合は、注意した方がいいかもしれません。
財布の中に千円札が多い
これもパチンコやスロットを打つ人に特有のサインです。
パチンコ屋では、遊技をする際にパチンコ台に1万円札を入れ、止める際にはパチンコ台からカードが出てきます。このカードを店内の返却機に入れると、残額が返却される仕組みです。そして、この返却機は千円札で返却してきます。
加えて、パチンカーはパチンコ台に千円刻みで入金するのが面倒なので、基本的には1万円札や5千円札から入金していきます。このため、財布の中に千円札が多くなり易いのです。
もちろん普通に買い物して、たまたまお釣りが全て千円だったということもありますが、いつも財布の中に千円札が多いなと思ったら、他のサインがないか警戒した方が良いでしょう。
以上が僕の経験から思いつくギャンブル依存症のサインです。
家族に隠れてギャンブルをしている時点で、ギャンブル依存症もしくはギャンブル依存症予備軍といえます。
1つ2つはたまたまそうなっただけの場合もありますが、上記で紹介した違和感が複数重なった場合には、ギャンブル依存症の可能性があると思って注意してください。
ギャンブル依存症の疑いがあると感じたらどうしたら良いか?
では、家族がギャンブル依存症の可能性があると分かったら、どうすればいいのでしょうか?
「専門家や支援団体に相談する」この一択です。
ギャンブル依存症は「否認の病」とも言われ、本人は自分が置かれている状況や問題を認めたがりません。家族によって自助グループに無理矢理連れてこられた人の話を聞くと、明らかにヤバい状況にもかかわらず、本人はそのヤバさに気付いていないということが多いです。
本人が自覚していないところに、強く叱責されたり、問い詰められたりすると、心を閉ざしてさらに状況が悪化する恐れがあります。
また、ギャンブル依存症は病気である以上、正しい知識に基づいて対応しないと状況は改善しません。家族も、ギャンブル依存症当事者に振り回され、裏切られてしまうなど本人以上に精神的に追い込まれてしまうケースが多いです。
家族だけでなんとかしようとするのではなく、専門家や支援団体を頼りましょう。
相談先
ギャンブル依存症に関する相談先は以下の通りです。
● 各都道府県の精神保健福祉センター
● ギャンブル依存症問題を考える会
● ギャンブル依存症家族の会
● GAMANON(ギャンブラーズ・アノニマス)
● 依存症外来を持つ精神科病院・クリニックなど
各都道府県の精神保健福祉センター
精神保健福祉法によって、各都道府県と政令指定都市に設置することが定められています。
ギャンブル依存だけでなく、アルコール依存、薬物依存などの各種依存症に関する相談を受け付けており、近くにある自助グループも紹介してくれます。
ギャンブル依存症問題を考える会
ギャンブル依存症問題に対する支援をしてくれる公益社団法人です。
ギャンブル依存症当事者とその家族に対して、それぞれの状況に応じた対処方法などを具体的にアドバイスしてくれます。オフラインのみならず、オンラインでの家族相談会も行っています。
家族がギャンブル依存症でお困りの方は、ぜひ相談してみてください
ギャンブル依存症家族の会
ギャンブル依存症当事者の家族同士が集まって、それぞれが抱える問題を共に乗り越えていこうとするNPO法人です。ギャンブル依存症に悩む家族同士で分かち合い、悩みを共有したり、問題解決へのプロセスを確認することができます。
GAM-ANON(ギャマノン)/GA(ギャンブラーズ・アノニマス)
GAM-ANON(ギャマノン)は、ギャンブルの問題の影響を受けた家族・友人のための自助グループであり、GAは、ギャンブル依存症当事者のための自助グループです。
自助グループとは、同じ問題を抱える者同士が集まり、共に回復することを目的としたグループであり、いかなる宗教や政党、組織、団体にも縛られていません。
当事者は当事者同士、家族は家族同士で集まり、抱えている悩みやどのように回復に取り組んでいるのかなどを分かち合い、共有しています。ミーティングに参加するためには、予約など必要なく、参加費もありません。
僕自身もGAに参加していますが、同じ問題を抱えている仲間なので、昔からの友人には話せないような借金の悩みなどを打ち明けることができて心が楽になりました。誰かに話すだけでも気持ちが楽になりますので、ぜひ参加してみてください。
依存症外来を持つ精神科病院・クリニック
専門医によるカウンセリングや、依存症当事者でのグループワークを行っている医療機関があります。
精神保健福祉センターで紹介してくれますので、まずは精神保健福祉センターに相談してみましょう。
ギャンブル依存症当事者にやってはいけないこと
次に、ギャンブル依存症当事者にやってはいけないことについても解説します。
● 苦言や説教
● 財布やお金の管理
● 借金の肩代わり
苦言や説教
ギャンブルで借金を作ったり、止めると行って止めなかったりすると、ついつい苦言や説教を言いたくなります。
しかし、ギャンブル依存症当事者は叱られることにより、次からは叱られないようにしようと、より巧妙にギャンブルした事実を隠そうとしたり、家族に相談することができなくなってしまいます。これにより、表面上は改善したように見えても、水面下ではさらに状況が悪化しているという事態になりかねません。
ギャンブル依存症当事者が話しやすくなるような風通しの良い環境を作ることが大切です。
財布やお金の管理
ギャンブルさせないように金銭管理を徹底することも、実は逆効果になります。
自由に使えるお金がなくなると、ギャンブル依存症当事者は友人や知人などから隠れて借金をするようになり、債務整理をする際に問題がややこしくなってしまう可能性があるからです。
家族が頑張って金銭管理をしても、ギャンブル依存症当事者はあらゆる手段を使ってお金を召喚し、ギャンブルをしようとします。そのたびに家族は精神的に追い込まれてしまうのです。
「じゃあ、金銭管理をせずに放っておけばいいのか?」その通り、放っておきましょう。
ギャンブル依存症当事者に大事なのは、もうどうにもならない状況(底付き)を経験し、自らギャンブル依存症に向き合おうとする意思を持つことです。
家族によって無理矢理自助グループのミーティングに参加させられた人の多くが、1回来てそれ以来見かけないというのがほとんどです。一方、自らの意思で自助グループに繋がった人の多くは、ほとんどが自助グループに繋がり続けています。
底付きを経験させるためにも、家族は一切の手助けをせず、全て当事者の自己責任で行わせるようにしましょう。
借金の肩代わり
ギャンブル依存症の家族がやってしまいがちなのが、借金の肩代わりです。
僕自身、両親に肩代わりしてもらい、一旦は借金を0にすることができました。しかし、その2ヶ月後くらいには再びギャンブルをするために借金をしています。肩代わりしてもらった直後はもう二度とギャンブルしないと誓うのですが、日に日にその意識は低下していき、結局ギャンブルに戻ってしまうのです。
しかも、カード会社や消費者金融からすると、借金を完済した優良な客となるわけですから、借入限度額がアップして以前よりも多くの借入ができることにも繋がりかねません。
実際、自助グループの仲間には、何度も借金を肩代わりしてもらっているにもかかわらず、ギャンブルを止められなかったという人も多くいます。
借金を肩代わりしてくれと泣きつかれても、心を鬼にして突き放しましょう。絶対に肩代わりしてはいけません。
大事なのは、ギャンブルの問題は本人の責任であることを本人に自覚させることです。家族がなんとかしようと本人の世話を焼くと、かえって回復を妨げることになります。
そのため、家族がギャンブル依存症であると感じたら、ギャンブル依存症当事者に必要以上に関与することを避け、まずは専門家に相談しましょう。
まとめ
今回は、家族がギャンブル依存症であるかを見抜くためのサインと、ギャンブル依存症であると分かった場合の対処法について解説しました。
ギャンブル依存症は非常に深刻な問題であり、家族のサポートは欠かせません。しかし、家族だけで全てを解決しようとするのではなく、専門機関の助けを借りることが重要です。専門家のアドバイスを受けることで、適切な対応が可能となり、依存症当事者と家族の双方がより良い未来へと進むことができます。
家族が一緒に歩むことで、ギャンブル依存症に立ち向かう力が強まります。どうか、一人で抱え込まず、信頼できる専門機関に相談してください。あなたの大切な人のために、そしてあなた自身のために、今こそ一歩を踏み出しましょう。
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