「自己破産をしたら、人生終わりなんじゃないか……」
僕もかつて、そう思っていました。
ギャンブル依存症によって作った多額の借金。
どうにもならなくなり、弁護士に相談して自己破産に踏み切ったとき、
正直「これで自分の人生は終わった」と思いました。
でも、自己破産しても人生は終わりません。
むしろ、再出発のチャンスでした。
この記事では、僕自身の体験と専門家の知見をもとに、
「なぜ自己破産は終わりじゃないのか?」をお伝えします。
債務整理の選び方についてはこちらの記事をご覧ください。
自己破産とは何か?──誤解されがちな制度
自己破産とは、裁判所に申し立てを行い、借金の返済義務を免除してもらう制度です。
法務省も「自己破産は再出発の手段」と明言しています。
自己破産の「その後」が怖かった
僕が特に不安だったのは、自己破産をした“その後の生活”です。
- クレジットカードが使えない
- ブラックリストに載って、何もかも不自由になる
- 仕事をクビになるのでは?
- マンションを追い出されるのでは?
でも実際に経験してみてわかったのは……
「人生は終わらなかった」ということ。
不安1:クレジットカードが使えない
確かに、自己破産をするとクレジットカードは使えなくなります。
でも、実際は「デビットカード」「プリペイドカード」「現金」で十分。
私は銀行のデビットカードを使っていますが、ネット通販・サブスク契約などで困ることはありませんでした。
不安2:ブラックリストに載って、一生お金を借りられない
自己破産すると、信用情報に事故情報が登録されます。
これがいわゆる「ブラックリスト入り」の状態です。
ですが、5年〜10年で情報は削除されます。
クレジットやローンは使えませんが、それがかえって浪費や借金癖の防止になりました。
不安3:仕事をクビになる?
これも大きな誤解の一つです。
法律上、自己破産を理由に解雇されることはありません。
そもそも、会社から借金をしているなどの特殊な事情がない限り、自己破産したことが会社にバレることもありません。
実際、僕は自己破産の免責が下りて半年ほど経ちましたが、自己破産したことを会社には知られていません。
ただ、自己破産の手続きが終了するまでは一部の資格(弁護士、宅建士など)が制限されるので、会社への報告が必要な場合もあります。
不安4:家を追い出される?
私は「破産したら家を追い出される」と思っていましたが、家賃を支払い続ければ住み続けることができました。
持ち家がある場合を除き、賃貸であれば基本的に問題ありません。
それでも「怖い」と思うあなたへ
不安は「知らないこと」から来ます。
専門家への相談や、経験者の話を聞くことで、現実が見えてきます。
回復の鍵は「支援を受ける勇気」
借金がゼロになっても、心の問題が残っていればまた繰り返してしまいます。
ギャンブル依存症は「心の病」です。
自助グループや治療の継続が必要不可欠でした。
✅チェックリスト:こんな状態なら、すぐに相談を!
– 借金の総額が年収を超えている
– 借金返済のために新たに借金している
– 家族に借金を隠している
– 督促の電話や封書が届いている
– ギャンブルでの借金がある
– 月の返済額が生活費を圧迫している
– 心療内科に通っている(もしくは通いたい)
– 自殺や蒸発を考えたことがある
– 借金の原因が自分でもコントロールできない
– 一度でも「自己破産」が頭をよぎった
相談先と回復の手段
・法テラス:無料で弁護士相談(収入条件あり)
・GA(ギャンブラーズ・アノニマス):同じ悩みを持つ仲間と支え合う
・心療内科・依存症外来:医学的ケアが受けられます。
・市町村の相談窓口:無料で案内が受けられます
自己破産は「終わり」じゃない。「始まり」だった
ギャンブルで多重債務に陥った私にとって、自己破産は「人生のどん底」でした。
でも、そこから新しい道が始まりました。
- 借金に追われることがなくなった
- 娘に胸を張って会えるようになった
- 筋トレや資格の勉強など自己成長のために時間を使うようになった
自己破産は人生のリセットではなく、リスタート。
過去を背負うのではなく、これからを作っていくための選択だったと今は感じています。
自己破産は「逃げ」じゃありません。
本当の意味で立ち直るチャンスです。
いま苦しんでいるあなたへ。
人生は、ここから変えられます。
あなたの再出発を、心から応援しています。
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