ギャンブル借金1000万円でも自己破産できた。僕が免責を得るまでにやったこと

借金問題

「ギャンブルで作った借金は、自己破産できないんじゃないか」
僕はそう思い込んでいました。

実際、ネットでは「ギャンブル=免責不許可」という情報ばかり目にします。僕自身も最初は自己破産を諦め、個人再生を選ぶつもりでした。でも弁護士から「裁量免責」という制度があることを教えてもらい、破産手続きに踏み出しました。

結果的に僕は、ギャンブルで作った1000万円の借金であっても、免責を得て人生を立て直すことができました。

今回は、その経緯と、裁判所に「更生の意思」をどう示したかをすべてお話しします。

なぜギャンブル借金でも自己破産が可能なのか?

ネットの情報に振り回され、「もう終わりだ」と思ったあの頃。
僕にとっての転機は、「裁量免責」という存在を知ったことでした。

破産法第252条によれば、ギャンブルが原因であっても、反省と回復の行動が認められれば、裁判所が免責を認める可能性があるとのこと。これは、ただの救済措置ではなく、「本気でやり直す人へのチャンス」だと感じました。

自己破産手続きにおける「裁量免責」とは、免責不許可事由があるにもかかわらず、裁判所の判断によって破産免責を認めることを意味します(破産法第252条第2項)。
ベリーベスト法律事務所

僕が実際にやった3つのこと

1:調査・面談に誠実に協力した

管財人との面談では、借金の経緯、口座や資産の履歴、ギャンブルの状況まで徹底的に問われます。僕は一度だけ申告漏れをしてしまいましたが、自主的に申告・謝罪・反省文提出まで行ったことで信頼を失わずに済みました。

破産管財人とは、破産者が保有している財産を管理・処分する権利を持つ人です。
弁護士法人ベンチャーサポート法律事務所

管財人は、破産者が依頼した弁護士とは違い、破産者と債権者の中立の立場にいる弁護士ですので、破産者が財産を隠していないか徹底的に調査します。なお、財産隠しはもちろん、管財人に対して虚偽の申告をすることも免責不許可事由に当たりますので、嘘はNGです。

ちなみに、自己破産手続き開始の決定がされると、郵便物は全て管財人に転送されますので、隠し口座などがある場合、思わぬ郵便物(例えば、DM等)によって発覚する可能性があり、その場合、管財人に悪い心証を与えかねません。使っていないから大丈夫だと安易に考えず、保有している口座は全て申告しましょう(隠し財産(車など)も同様です)

また、最近、オンラインカジノの利用者が逮捕されたというニュースが多く報道されており、オンラインカジノを利用したと申告することで逮捕されるのではないかと心配される方もいると思いますが、管財人含め裁判所から警察に対してオンラインカジノを利用したことを通報されることはないようです。少なくとも、自己破産手続きが開始されてから1年以上経った2025年6月時点で僕の元に警察からの連絡はありませんので、オンラインカジノを利用していたとしても隠さず正直に申告しましょう。

2:ギャンブル依存症回復に真剣に向き合った

通院、自治体のプログラム、自助グループへの参加。これらの行動を証明付きで提出しました。

ちなみに、回復プログラム、グループ治療に参加すると参加証明がもらえるので、それを管財人に提出していました。また、自助グループでは、ギャンブルを止めている期間に応じてキーチェーンが貰えたので、それの写真も管財人に提出しました。なお、自助グループに相談すれば、参加証明を出して貰えるところもあるようです。

GAのキーチェーンや参加証明が、何よりの「再発防止への姿勢の証」となりました。

3:生活と支出を見直した

家計簿提出では、無駄遣いの有無と貯金の有無が重要視されました。僕は節約に努め、食費・交際費・娯楽費を絞り、毎月数万円の黒字を作るようにしました。見せかけでなく、実生活の改善こそが回復への一歩です。

ちなみに、僕の場合は、一人暮らしで食費が月2万~3万程度、日用品は月に1万円程度、子どもとの面会を含め交際費は月3万円程度、家賃は7万円程度、衣服等は月5千円程度、娯楽費は月5千程度、その他光熱費、保険料、養育費含め、毎月5万円程度は貯金ができるようにしていました。

自己破産後に得た変化と、これから

破産手続きが終わっても、「ギャンブルに戻らない日々」こそが回復の本番だと感じています。

娘との面会にスマホでオンカジをしていた僕が、今ではその時間を心から大切に思えるようになりました。家族を裏切り、自分すら信じられなくなった僕が、ようやく「人間らしく生きる感覚」を取り戻しつつあります。

まとめ|ギャンブル借金で悩むあなたへ

僕は、一度は家族も金も信頼も失いました。でも、今こうしてやり直せています。

自己破産は逃げではなく、やり直すための制度です。そして、依存症の回復には「人とのつながり」「行動での変化」が欠かせません。

あなたも、借金のことで悩んでいるなら、一度勇気を出して弁護士に相談してみてください。
僕のように「やり直せる道」が、きっとあります。

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